Pistis Sophia ~聖なる知恵~
この絵はキリストの妻だったと言われているマグダラのマリアをイメージしています。
Pistis Sophiaとは「信仰と叡智」という意味でコプト語で書かれたグノーシス主義の聖書です。「聖なる知恵」とも訳されています。
初期キリスト教にあった、グノーシス派は個々の魂の向上が重要であると唱えたため、教会を通して人々が救われると信じ込ませたいローマ教会の権力者達にとっては厄介な存在でした。
グノーシス派は、初期キリスト教の弟子の中で、唯一の女性である、マグダラのマリアをイエスの「妻」であったとし、重要視していました。対して、ローマ教会は、マグダラのマリアは娼婦であったとし、重要視することはありませんでした。マグダラのマリアをキリストの継承者と考えるグノーシス主義は、ローマ教会によって「異端」とし て迫害され、彼女は長いこと「娼婦」の烙印を押されてきたのです。
ですが、イエスが復活して、一番最初に姿を見せたのが、マグダラのマリアです。
かつて異端として排除された書の中に「マグダラのマリアの福音」があります。
マグダラのマリアが、本当に「妻」であったかどうかは、永遠の謎ですが、十二使徒よりイエスと親しい存在でだったと考えられないでしょうか。
二人には子供がいたという説もあるそうです。
近年になってバチカンは、ようやくマグダラのマリアを「聖女」と認めました。
聖女にふさわしい、高貴で「清らかなヌード」を描きました。
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